2018年1月 – ジュゲの小説 Skip to content

月別: 2018年1月

STG/I:第四十七話:スキマ

「異常な~し」

「戻りますか」

「終わった終わった。あーあ」

宇宙を翔ける白い円錐。

STG。

高度な文明を有する謎の宇宙人が提供する攻撃機体。

どことなく巨大なピラミッドに見えなくもない。

(ピラミッドも地下を掘ったらこんな感じなのだろうか)

帰還していく三機。

STG/I:第四十六話:疑惑の人

眠っている竜頭巾。

隊長がアカウントの凍結をされてからマイルームとシミュレーターを往復する日々。

 

このゲームでは所謂疲労システムがある。

一定以上疲労が蓄積すると行動出来なくなるものだ。無理をしてやることも出来たが、その際はライフメーターの減少や操作にズレやブレが出る仕様となっている。ライフがゼロになれば当然キャラクター死があり、それは同時にアカウント停止を意味する。ロビーで逝くことも可能だ。拠点内で可能な格闘でもライフは減る。それ故にロビーでは警察システムもあり、マザーによって監視もされている。

疲労システムは必ずしも珍しいものではないが、様々なゲームで批判の的に晒され多くのオンラインゲームで撤廃、課金要素とされた。本ゲームも同様で課金である程度回復することも出来たか、それは即時発動でもなければ効果もそれほど高いものではなく不評を買っている。宇宙人への仕様変更の要望も過去何度も試みられたが、変更不能の仕様として突っぱねられていた。アバターはリアルな人間より遥かに優れていたが極めて人間的なものとも言えた。

STG/I:第四十五話:乖離

グリンはあの日以来ログインしていない。

竜頭巾が宇宙人と聞いてグリンを想起した一方で、リーダーとミリオタの脳裏を過ぎったのはサイトウだった。もっともそれを言葉にすることは出来ない。彼がどれほどサイトウに心酔しているかは誰も知っている。ミリオタですら言葉にすることを躊躇うほど。

一方で彼がいなかったら地球は無かったとことは重々承知している。それが言葉を容易に発せなくさせてもいた。

STG/I:第四十四話:秘密会談

シューニャは考えていた。

何を伝え、何を黙るか。

こういう時、ソロはつくづくいいと感じる。

コミュニケーションが面倒であり、嬉しくもある。

(戻る以上は黙っているわけにはいかないだろう)

サラリーマン時代の経験もあり人嫌いになった時期がある。「他人は自分の聞きたいことだけを聞き、自らの影に怯えている」そう感じた。それ以来、喋るのが嫌になった。肯定成分九十九%の事実も、否定的な人間には一%も届かない。様々な方法で伝える努力をしたが諦めた。「伝えることは不可能」であると。ましてや時限爆弾のようなニュースを冷静に受け入れられる人は恐らく一%いるかどうか怪しいと考え、彼の仕事は内向的になっていく。もっともそうした状態は辞める大分前の話しだが。

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