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ジュゲの小説 Posts

STG/I:第八十五話:帰還

「お前ら・・・本当にAIなのか? 人間より人間らしいじゃねーかよ・・・」

ミリオタは声を震わせ言った。

「え・・・」

「隊長権限で覗かせてもらった。色々心配でな。ぶっちゃけこの三日ずっと覗いていたよ。ハンガーに向かったビーナスを見て『遂にやらかすか』と思って慌ててこんなもん持ってきちまったけど・・・」

アンブレイカブルを見る。

「隊長なんてやるもんじゃねーな。疑り深くなっていかん。今の話・・・全部聞いたよ。入るタイミングを逸しちまった」

静の表情から険しさが消えた。

「お前ら・・・泣くだろ。お涙頂戴だとわかってるけどよ!・・・テンプレ過ぎんだよ・・・ちょっとは考えろよ・・・」

STG/I:第八十四話:殉死

再接続をすると「権限がありません」と出た。

マザーを含め他のデータベースへのダイレクト・アクセスが出来なくなっている。

人間や静のようにキーパンチし、ゲスト扱いで検索しないといけないことを意味する。

ゲストとして閲覧出来る情報は限りがあり、ほとんどパブリックコンテンツに限られたと言われているに等しい。

彼女は人間よりは優れているがSTGホムスビにしか乗れない存在になった。部隊パートナーにほとんどの点で劣る性能。アンドロイドなら椀部を展開させ千手観音のごとくパンチすることも可能であり、キーパンチを使わないマシン・アクセスも出来る。生体である搭乗員パートナーは出来ない。最早アンドロイドより遅く、弱く、活動限界も短く、他の部隊員のSTGも操舵出来ない。それが今のビーナスである。

STG/I:第八十三話:抹殺命令

ゲート前。

マルゲリータ、ミリオタ、ケシャ、エイジ、そして居合わせた部隊員の姿。
全員が固唾をのむ。
誰も降りてこない。
更に一分は待っただろうか。
普通こんなことはありえない。

STG/I:第八十二話:帰らぬ者

アメジストは衝突直前に分裂。
食われたと思った弐号体はまだ一体化していなかった。
直ぐにまた互いに激しくぶつかり合う。
正面衝突。
力と力の容赦なき比べあい。
豪勢な紫のスターマインが間近で幾度も宙空に広がる。
最早アメジスト達は外殻を纏おうともしない。
まるで互いが求め合うように、他方で争うよう混じり合っては分裂した。
紫水晶は時に液体のように流動性をもち、双方を行ったり来たり。
激しい引っ張り合い。
力の綱引き。

STG/I:第八十一話:獲物

シューニャは咄嗟に操縦桿とスロットルレバーを握った。

「九十度ぉーっ!」

全力で引く。

画面に赤色の大きな文字。

STG/I:第八十話:ダンス

確信した。

 

こいつはグリンじゃない。

動きで感じられる。

性格の違い。

犬や猫ですら個性はある。

虫でもだ。

全ては違う。

それが自然物。

彼らも同じ。

あんな攻撃的なアメジストも有り得るんだ。

思い込んでいた。

アメジストは積極的には攻撃してこないと。

自分の都合のいいように受け取っていた。

STG/I:第七十九話:猜疑心

ノロノロとしたフォーメーション。

胃を鷲掴みされたような感覚。

「隊長ぉ~、チラっと見ます?」

「何を?」

やや棘がある言い方をしてしまう。

マルゲリータがモニター越しにシューニャを見た。

「戦利品ですよ~」

「うん。後でね」

「まあ、そう仰らずに」

モフモフ毛布のSTG羽毛布団の後部コンテナが少し開いた。

仕方ないヤツだ。

「・・・隕石の一部?」

フォーメーションが整う。

STG/I:第七十八話:合流

小隊や部隊で情報を共有している場合、当然ながら判断材料は多い。

センサーもSTGの装備レベル・タイプで雲泥の差。

それだけに、どの小隊でも索敵専用のSTGを一機は入れる。

二機いればなおのこと心強い。

時代が変わっても情報は勝負を決める。

STGの索敵装備には情報撹乱武装もある。

情報をどれだけ得るか。

STG/I:第七十七話:追撃

「はっきり言おう。お前を乗せてだと安心できねーんだよ。静、来い!」

作戦室のドアが開くと静が会釈をしている。

顔を上げると笑みをたたえていた。

扉の外で待機していたようだ。

「ビーナス、お前は降りろ。俺が行けないのなら静に乗ってもらう!」

ミリオタはビーナスを睨み、命じた。

「応じられません」

「黙れや。フェイクムーンでお前のしたこと、静にした仕打ち・・・許さねえからな」

STG/I:第七十六話:傷をもつ男

車が出される間、サイキは言った。

 

「俺に出来ることは何でも言ってくれ。何でもする! 言う機会を逸したが、シューニャが言っていたSTG28のゲーム運営会社あるだろ? 買収して今俺のグループ会社になっているから、さっきのデータ解析も強ち不可能じゃないかもしれん」

「え?・・・でも、あの会社を買収することは出来ないのでは・・・」

「言っても株式会社だよ。方法は幾らでもある」

 

黒い顔をしている。

彼の知らないサイキがいた。

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