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日別: 2018年7月3日

STG/I:第六十五話:混濁

音がする。

 

音が、戻ってきた。

 

過去の経験から、五感のそれぞれは現世界との繋がりの強さを表している気がした。

言い換えれば生きている証。

音は最後の最後まである感覚と思っている。

逆に一つ無いし複数の感覚が途絶えた世界の住人は、他の感覚がそれを補う。

全ての感覚が遠ざかった時、現世との別れの時が来たことを意味するのだろう。

音の世界を持つ住人が死に面すると、音が最後に遠のく気がする。

祖母がそうだった。

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