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STG/I:第三十七話:爆発する宇宙

本拠点に張り付いたまま動かなくなったアメリカのSTGI。

爆発を続ける宇宙人。なおも拡大を続ける。

緊急事態は回避されたかに思えた。

彼らが思い出すのも無理もないことである。

「隊長・・・凄い言いづらいんですけど・・・」

「なんだ?」

現実のことを。

「私、今日六時起きなんで落ちてもいいですか?夕飯もまだで・・・」

時計は0時を三十分と少し過ぎていた。

「・・・」

最初に思い浮かんだ言葉「お前、何を言っているんだ」というもの。

次に、リアルでの社員の反応だった。

(これが時代なのか)

彼から言わせれば場違いも甚だしい。

今の静寂は目の前の危機が一時的に去ったに過ぎないことは明らか。

仕事も勉学も地球があってのこと。平和であってのことだろう。

しかし必ずしもそうとは言えない点が。

現実の出来事であればの大前提。

単なるゲームなら話は少し違ってくる。

そもそも部隊ブラックナイトはリアル優先がスローガンの一つ。

このゲームの部隊、つまりギルドにはリアルとしてやっているものと、リアルを演出したゲームとして捉えているものに大きく分けられる。当然ながら容認派もあるが数はけして多くはない。これをギルド加入時に条件として出ているのがほとんどだ。何故ならば、揉めることが必須だから。認識の差は部隊内に温度差を生み、争いの元になる。それ故にリアル派とゲーム派では埋められない決定的な溝があった。一時的に日本・本拠点を実行支配した”猫いらず”はゲーム派、リーダーの古巣はリアル派。ブラックナイト結成時に、リアル派を根底に抱えた容認派に転向した。目線の先の違いの差は結束力に影響する。ミリオタはガチなリアル派。一切の容認は無い。竜頭巾はリアル派だが、相手にはそれを求めない。リーダーもそうだった。

(もし、このまま何も無いのなら、彼、彼女らのリアルにどう責任を持てるか)

責任なんぞ持てるはずもない。

言っても他人だ。

様々な可能性がリーダーの脳内を逡巡した。

「これまで通り、個々に任せる。悔いの無いように選択してれ」

一言に集約する。

口を開けば説教になりそうで。

勿論こうしたことは波及する。

こうしたタイミングで一人が投じた波紋は想像以上に広がるもの。

一歩間違えば崩壊へ一直線だろう。

大多数は空気に流される。

今までのゲームでも散々見てきた。

レイドボスで負けが込み、勢いが失われた瞬間の静寂。

一人が「寝るわ」と言えば「俺も」「私も」「フレに呼ばれたので」と居なくなる。

ゲームどころかリアルでも何度も経験した。現実でもある話だ。

蜘蛛の子を散らすとはよく言ったもの。まさにピッタリ。

STG28が現実に起きているとは言い切れない。

これまでも散々に議論されてきたこと。

部隊員の彼女が亡くなったのも偶然だと断言する者も大勢いた。

それもそうかもしれない。

その程度の偶然は実際にあり得る。

誰も敵宇宙人をリアルで目にしたこことはないし、STG28もそうだ。

現実という保証は何も無い。

その一方で、気づいた時には手遅れなのだ。

「リーダー!今がどういう状況かわかってのんか?」

案の定、ミリオタが食らいついた。

「いつも通りだろ。俺のギルドはリアル優先だ」

「リアルって・・・俺たちのこの戦いはリアルそのものだろ!」

「また・・・始まった」

ミリオタの天敵であるミルフィーユミルク。

彼女はゲーム派だ。

「なんだとクソミルク!」

「議論の余地はない。好きなようにだ。ただし後で文句言うのだけは勘弁してくれ。断れない雰囲気だったとか、そういうのは無しで頼む。それと繰り返し言うが、悪いけどSTGは使わせてもらう」

「それは構いません・・・」

「なんなんだよ!どいつもこいつも!皆が皆、勝手にやって好きなようにやってたら勝てるものも勝てないだろ!いつから日本人はこんなクソみたいになったんだ!」

今回ばかりはミリオタが俺の気持ちを代弁してくれた。

そうなんだよミリオタ。全くそうなんだ。

でも、それもこれも、最低限これが現実であればの話だ。

ミルフィーユは普段から否定派だから無理もない。

今更このやり取りは無意味なんだ。

そもそも互いが認めようとする余地が全く無い。

その関係性の中での対話は争いしか生まない。

「じゃあ、一人でやれば?」

彼女はボソっと言った。

「ああ・・・わかったよ」

「ミルフ!それは言い過ぎだじゃないか」

いつも穏やかなリーダーが珍しく語気強く言い、見返した。

強面と言われ続けた。

特に何も無いのに「怖い」と言われ、穏やかに、穏やかにと構えた。

元々がぶっきら棒な反応と捉えられる。

「ゴメンちゃい・・・お疲れ様でした・・・」

ログアウトするミルフィーユミルク。

「オレも、ごめん」

マンゴルフィンも。

「ごめ、お先!」

やっぱりだ。

蜘蛛の子を散らすように居なくなる。

(やっちまったか・・・これだから短気は・・・)

部隊は静かになる。

 

*

 

声が出ない。

この光景。

自分が仕出かしたことの大きさ。

竜頭巾の目の前で繰り広げられている爆発。

それは文字通り”宇宙が爆発している”と言えるようなものだった。

得体の知れない重圧。

罪の重さ。

無意識に唾液ばかり飲んでいることにも気づかない。

唇が乾く。

宇宙人達はまるで爆発を押さえ込めると思っているかのように身体を寄せ合った。

どう考えても自殺行為だ。

事実、爆発は更に大きくなった。

四方八方に飛び散る破片。

見る見るうちに築かれる自家製のアストロイドベルト。

それでも互いに身を寄せ合うようにする。

距離をとり互いに離れるのではなく。

同時に彼らはまるで竜頭巾らに興味を示さなかった。

見届けようと竜頭巾はグリンと二人で残り、ケシャとプリンのみ本隊に戻すことにする。

ケシャのワンダーランドは既に役目を終え無力と言っていい。

プリンのミネソタは四機の中で最も敵対戦闘能力が高いし、ケシャとは嘗てのチームメイトでもある。息は合うだろう。万が一の際にも対処可能だろうと踏んだ。

グリンを一緒に返しても良かったが、彼女をつけるのは引っかかった。

裏切られることが多かった人生観からか、竜頭巾はどうしても彼女を奥底で信じられない自分を見出す。最もサイトウと母親以外はそうなのかもしれないと振り返った。どこか遠い感じがある。

「え・・・」

いつ果てるともなく続く爆発を何気なく見ているうちに違和感をおぼえる。

宇宙が壊れてしまうのではないかという爆発を繰り返していたにも係らず、それは徐々に小さくなりつつあるように感じられた。

「気のせいかな・・・」

まだ宇宙人達は続々と集まってくる。

「ソード、爆発をスキャンしてくれ」

それはまるで巨大な一つの星となりつつあった。

(爆発しながら成長する星みたいだな・・・)

群体化し球体状になった宇宙人達。

爆発しているのは密集していない外縁部。

その外縁部も外から集まる宇宙人らにより圧され徐々に爆発が止まっていっているような。

一見すると表面積が大きくなっているから爆発は散大しているように見えたが。

「ビンゴだよ!外表から五十キロ以上はアルゴン反応がほとんど止まっているかも。激しく爆発しているのは外表面から十キロからせいぜい五十キロ。これを見て!」

 

やっぱり!

 

三次元熱量計測をした宇宙人達は表面ほど温度が高く、内部へ行くほど冷たくなっている。アルゴン反応のある程度正確なデータはケシャのSTGじゃないとわからない。返した判断が仇になった。彼女なら気づいたかもしれない。

「でもどうして・・・だってまだ・・・」

ソードの驚きからも、この事態が誰にわからなかったのだろうことが伺えた。

パートナーはコミットされた情報分析しか行わない。未知にことはあくまで想定でしかない。

 

想定の範囲外だったんだ。

 

ソードは要約して言った。

アルゴンバラガンはほとんど使用されたことがなく、極一部の機雷専門が試しに使ったことがある程度の次元であり、実データは限りなくなったこと。パートナーは実際のデータや理論値からの計算しか出来ないこと。

アルゴン反応を起こすには鉄分がいる。ただし初期爆破以外には一定の反応距離がいる。許容範囲はそれなりに広いものだったがチェーン現象によって尚のこと広がる。逃げれば逃げるほどに爆発範囲は広がる計算だったと知った。密集した際にチェーン現象は止まり逆にアルゴン反応も起こりづらくなり、いずれ止まる。

「じゃあ・・・ドミノ作戦は・・・失敗・・・」

「それは違うよ。ドミノ作戦は大成功だったんだ。断言出来る!だってアルゴンバラゴンの想定爆発ダメージを遥かに越えるものが既に起きている、これも見て」

ソードが推定トータルダメージをモニターに出す。

でも竜頭巾にとっては空虚に思えた。

どんなに成果以上の戦果が出ていたとしても。

(母さんを守れなきゃ意味がないんだ・・・退けられなければ・・・無意味なんだ)

今、まさに目の前で爆発が収まろうとしている。

その次に起こるのはなんだ?

この巨大な隕石。

いや、もう星と言っていい。

地球へ落ちるのか。

落ちるというより衝突だ。

引力は大きさに比例するって覚えがある。

地球の起動が変わるの?

そう言えばお父さんが、月が地球の引力を離れて宇宙を旅する海外ドラマが好きだって言ってたっけ・・・。引力の影響で衝突しなくても、太陽系の引力に影響が・・・。

 

(終わった・・・)

 

どうなるもこうなるも無い。

僕でもわかる。

粉々になるんだ。

粉々にならなくても地球どころか太陽系そのもにも影響が出るに違いない。

地軸がほんの僅か傾きが変わっただけでも気候変動が凄いってネットで読んだことある。

つまり、この宇宙人の群体が、星が、太陽系に入っただけで。

 

涙が出てきた。

 

身体が震える。

衝突したらブラックホールが出来るんだろうか。

ブラックホールは太陽みたいな恒星だったっけ・・・。

そうだ。そうだよ。

今まで地球への墜落や衝突ばかり気にしていたけど、この規模なら太陽系に入っただけでタダでは済まされない。地球にぶつからなくても太陽にってこともあるし、そもそも、土星や木星に衝突したらどうなる?

 

(お母さん・・・)

 

どうすれば。

どうにも出来ない。

僕のせいだ。

僕があんなことをしたから。

 

「あ・・・」

 

あったじゃないか。

このためのアレだ。

なんて言ったか。

「デスロード・・・」

「え?・・・」

「デスロードを使おう」

「あの、そのことだけど・・・」

「デスロードを起動しよう」

「タッチャン・・・」

「その前に、グリンを帰さないと」

グリンのSTGはまるで死んだ魚のように意思もなく宇宙空間を漂っている。

「タッチャン」

「グリン!竜頭巾だ。もうココはいい。後は俺がやる。君は本隊と合流してくれ」

「・・・」

モニター上で彼女は首を傾げた。

「何を言っているかはわかってるんだろ?帰投してくれ。ログアウトでも構わない」

「・・・」

まただ。

「悪ふざけしている場合じゃないんだ。君は良くやってくれた、ありがとう!」

「・・・」

「グリン!早く帰投しろ。もしくはこの場を離れるんだ!」

「タッチャン・・・」

「・・・」

口の両端を思いっきり横に広げた。

まるで笑ったことが無い人間が笑おうとしているかのように。

「・・・ソード、グリンを牽引する」

「あ、グリンが小隊から離脱した!」

牽引ビームは小隊長権限で自由に出来る。

しかしパーティーや小隊編成でない場合は相手搭乗員の許諾なしには出来ない。

最も不可能ではないが。

「グリン!ふざけてる場合か!ソード、無理にでも引っ張るぞ。ロック!」

それは本船コンピュータが操舵している場合は敵対行為として認定される行為だった。

牽引ビームを弾き返した。

「グリン!頼む!お願いだから!君の為なんだ!」

必死の声を無視するかのように彼女のSTGは離れていく。

「なんなんだよ!いいか、グリン、コイツが突っ込んでいったら必ず逃げてくれ!じゃないと巻き込まれるからな。わかったな!」

「・・・」

モニター越しの彼女は鉄面のように無表情で冷たい顔を向けている。

瞬きもせず、ただ、じっと竜頭巾を見た。

 

爆発が今まさに止もうとしている。

明らかに爆発範囲が収まりつつある。

猶予はない気がした。

(恐らく爆発が止んだら地球へ向けてまっしぐらだ)

あのサイズでは最早STG28の攻撃は無意味だろう。

止める手段はない。

恐らく今向かっているというハンガリーのSTGIですら不可能だ。

規模が違いすぎる。

どう考えてもデスロードしかない。

「ソード、こちらの宙域に向かっていると言ったハンガリーのSTGIに早急に引き返すように言ってくれ!」

「わかったよ」

最早それは巨大な星となり、まるで新しい星が今まさに目の前で誕生したかのようだ。(嘗ての地球もこうだったんだろか)

そんなことを思わせる爆発が表層のあちこちで起きている。

僅か数時間で土星ほどに成長しただろうか。

子供の頃にみた天体図鑑が頭を過ぎった。

ちっちゃい頃は宇宙とか宇宙船とか好きだったんだ。

(忘れてた)

幼少期、竜頭巾は場違いに感じていた。

多分、僕は別な星に生まれるはずだったに違いない。

そう思うことで救われた気がした。

「駄目だった。日本を代表するような部隊長の言うことじゃないと受けれいてもらえそうにないよ」

それもそうか。

日本のエースパイロットと言ったって所詮は個人ってことか。

「部隊長・・・」

隊長が言っていたことが今ならわかる。こういうことだったんだ。

「隊長につないで。ドラゴンリーダーに」

ソードは安堵するかのように力強く頷く。

「うん!」

 

*

 

「本当なのか・・・」

「ああ。本当だよ。データはソードが今転送している通り。今僕の目の前で起きていることだよ」

信じられないほど大きな星。

これが動く宇宙が一塊になった結果なのか。

ドミノ作戦をもってしても何の意味も無かったというのか。

この時、初めて彼らに知能を感じた。

しかも並大抵のものじゃないだろう。

あの鉱物にしか思えない輩にどうしてそんなことがわかったんだ。

この僅か数時間の間で。

「だとしてだ、ハンガリーのSTGIとどう関係する?」

竜頭巾は顔を曇らせる。

コイツは昔から顔に出る。

「どういう理屈だ?」

「・・・」

長い沈黙の後、重い口を開く。

隊長が黙って引き下がるとは思えなかった。

「デスロードを使うから」

「デスロード・・・」

出発前の竜頭巾の言葉。

秘匿装備の許可。

彼の寂しげな横顔。

デスロード。

使ってはいけない武装。

使用回数0回の武器。

全てが繋がった。

「お前!」

「意見は聞くつもりはないよ。これしか手はない」

「あれだけは止めろ!お前、お前なあ・・・」

信頼を踏みにじれられた気がする。

残った部隊員には意味がわからないようだったが、ミリオタや一部の者は気づいた。

「オレも隊長と同意見だ。あれだけ止めろ」

ミリオタが抑えて言った。

「俺のこと嫌いだったんだろうから、厄介ばらい出来るでしょ」

「バーカふざけんな。嫌いは嫌いだけど死ぬほじゃない。我慢してやるから止めろ」

「え?どういう武装なの。そもそも今回の武装は隊長の許可がないと駄目なんじゃいの?」

「そうだよ。隊長、どういうことだ!」

「雑魚は黙ってろ!」

「オタ!さっきからうぜーぞ!いい加減にしろ!」

 

「隊長は悪くない。僕のワガママだ」

 

「ふざけんなよ」

「タツ・・・あのな一旦戻ろう。な、グリンもいるんだろ。グリンを巻き込んでもいいのか?違うだろ」

「彼女ならうまくやるでしょ。グリンのSTGは僕の次に速い」

「なあ、タツ・・・対策は皆で考えよう。それにな、お前が言ったんだぞ、サイトウが来るって。だから大丈夫だって。な、待とう。ヤツを。ヤツならやるんだろ?きっとそうだよ。だから、な・・・」

「サイトウは来るよ。でも、僕の後になると思う」

「お前がいなきゃ・・・サイトウが悲しむだろ?」

 

「・・・」

 

それまでスラスラと喋っていた竜頭巾の口が初めて閉じられた。

「・・・彼ならわかってくれる」

「わかんねーよ!・・・んな、お前なぁ。お前が死んだら徹底的にサイトウをイビルからな!それもいいのか!」

もう二度とご免なんだよあんなことは。

「ありがとうリーダー・・・嬉しい。本当に心配してくれていたんだ・・・」

「はあ?何が嬉しいんだ。頼むから・・」

「隊長から色々教えてもらった・・・。こんな糞ガキに本音で付き合ってくれてありがとう。多分、サイトウの次に好きだったんだと思う。だからいられた・・・」

「お前は一級フラグ建築士か!嫌いでいいから生きろ!諦めんな!」

「あははは、一級フラグ建築士か、そだね」

「アハハじゃねーよ、お前・・・」

言っても無駄な人間。

既に自分の中に確たる結論が出ている。

「三分後にデスロードを起動します。隊長、皆、ありがとう。私の唯一の居場所でした。さようなら・・・」

「待てって!」

「通信途絶えました。拒否登録も・・・」

「タツ・・・」

「クソ!クソ!なんだよどいつもこいつも!身勝手過ぎんだろうがよ・・・」

ミリオタ・・・。

「どうしますか・・・」

どうするもこうするも無い。

三分では飛べない。

「ハンガリーのSTGIに打診」

「なんていいます・・・」

まさかデスロードを使うとは口が裂けても言えない。

本部づき時代、代表間会合でデスロードは廃止すべき武装の筆頭で非難された。

それもあり製造は凍結されている。

でも、発案者と製造支持者権限で既にあるものに関しては廃棄出来ないでいた。

国際問題にも発展するだろう。

「そうだな・・・。敵宇宙生物の大集結によりマザーより新たな作戦支持を乞う必要性あり。至急引き返されたし。迅速なる本船の支援表明、誠に感謝致します。こんな感じだ。ついでに今のデータと映像を送信してくれ。アレを見ればただごとじゃないことは理解出来るだろう」

こうなるとSTGIどうこの次元じゃない。

星が襲ってくるんだ。

月レベルしか考えたことなかった。

星が、しかも土星クラスの惑星が突然現れて、襲ってくるなんて誰が想定出来んだよ。

この僅かな間に。

STGIがどれほどに強大であってもあの惑星化したアイツラを前に如何程の力も発揮出来るとは思えん。仮に惑星をも真っ二つに出来るというイギリスのSTGIだとしても、元々が隕石レベルだったんだ。効果が無いだろう。アメリカのSTGIだってぶった切っても元通りなんだ。

「ああ・・・・」

無力感が満たす。

全身の血が抜けるようだ。

本拠点を覆ったまま動かなくなったアメリカのSTGIに目線を走らせる。

動いていない。

そして残ってくれた部隊員の顔。

 

(頼む・・・これは単なるゲームだったと言ってくれ)

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