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月別: 2017年9月

STG/I:第三十三話:孤立

日本・本拠点。

 

「部隊ブラックナイト、生存!」

 

悲鳴と歓声の入り交じる中、”猫いらず”の隊長、”舐めんじゃねぇネコ”は日本・本拠点でホログラムモニターを見ていた。

「なんてシツコイんだアイツら・・・(シネ・・・シネ・・・)」

その周辺には女性アバターの取り巻きを多数召し抱えている。

 

夜行色のゴムボールとなった彼らは作戦区域外に押し出されるほど流されていた。

 

彼らを襲った敵舌体群は総数の三割にも登る。

しかし攻撃が無駄とわかったのか、元の宙域へ戻っていった。

STG/I:第三十二話:絶体絶命

人は追い詰めらた時に本性が出る。

耳に心地のいい励ましや鼓舞から生じたやる気は現実の前に泡と弾けるだろう。

真に叶うのは長年生きてきた中で培われ育んで結果的に仕上がった信念だけ。

STG/I:第三十一話:境界

グリーンアイは現実だった。

名前の通りエメラルドグリーンのような瞳。

隊員の皆はその容姿と振る舞いから妖精ちゃんと呼んでいるようだ。

私はこうした身体的特徴を捉えた、嫌な感覚をもってつけたあだ名を一度も言ったことはない。ずっと言われる立場だったから。慣れることはない。喧嘩をする体力もない。ただ、ただ、耐えて、耐えて、無視して、偽って。変質してしまった。

でも今は違う。

サイトウを知ったから。

彼の態度。

まるで他人事のように妬み、嫌味、非難を聞く。

聞いていないわけでもない。

寧ろ、しっかり聞いて、質問をしたりする。

「それはどういう意味?」

相手は更に煽り馬鹿にし、罵る。

「あれはサイコパスだからだよ」

少し仲良くなったぐらいの時期にリーダーはそう言った。

頭が沸騰するんじゃないかというほど怒り踊りかかった。

あれ以来、格闘レベルも少し上げた。

二度と戻るかと思ったけどサイトウに諌められリーダーに誤りに行く。

でも先に誤ったのはリーダーの方だった。

STG/I:第三十話:グリーンアイ

「ありがとう」

「え・・・」

「ん?」

「どうしたの、何かあった?」

「なんで?」

「うん・・・何でも無いならいいんだけど」

「うん・・・」

目は合わせられなかった。

恥ずかしさがまだある。

病院を退院してから何かが変わったきがする。

自分の中で。

本当の死を感じたのは、これが初めてだったのかもしれない。

自分なりに今まで感じていたつもりだけど。

それは圧倒的な経験だった。

「守るから」

「え?」

振り返るお母さん。

(どうして聞こえるんだろう)

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