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日別: 2016年6月9日

黄レ麗:第七十七話:麗子

夢のような一日だった。
自分で言うのもおかしいけど、私は一度コレと決めたら折れたことがない。
頑固だと思う。
それなのに先生に委ねた。
自分でもわからない。
どうして任せられたのか。
嫌じゃなかった。

今朝、玄関でマーさんと先生を見た時、目的は聞かずともわかった。
先生に告げられても自分の中に全く抵抗が無かった。
全く予想もしてなかった来客だだったのに、こうなることを自分が待ち望んでいたんだと知った。
とうの昔に諦めた夢。
何度も夢見た幻想。
いつかこの私の人生という牢獄から救いだしてくれる人がいて欲しいと、心のどこかで願っていた。
気が遠くなるほど待った。
裏切られた。
果てに得たレジ袋だらけの錆びた部屋と薄汚れた身体の自分。
もう二度と抱くことのない希望。
諦めていたつもりだった。
いえ、諦めるよりも重い。
冷めきったもの。
全てに対し。

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