職員室を出る二人。
学校の先生方は祭りのあとのように三々五々に散っていく。
溜まっていた用事を思い出したのか、夢から覚め、急に現実に引き戻されたように、険しい顔を伴い急に慌ただしそうだ。
そんな様を僕はなんとなく見ていた。
先生に促されるまま僕は下駄箱まで二人を見送る。
(何があったのか聞きたい・・・でも・・・)
「じゃあ・・・先生」
「あー、悪かったね呼び出して」
「いえ」
「次の稽古は何時だっけ?」
「え?・・・何時もと同じですから明日です」
「そっか、明日か。明日は二人で来なよ」
先生はレイさんと僕を見た。
彼女は少し躊躇ったように見える。
「はい」
(この躊躇いは何を意味するんだ)
「わかりました」
先生は本当に彼女を弟子にしたいんだ。
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