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日別: 2016年5月19日

黄レ麗:第七十四話:生徒たち

マキが真っ先に僕の元に走って来た。
「今度は逃さねーぞ!」
僕の腕を強く掴む。容赦のない力。
彼は必死の形相で僕を見据えた。
(お前は僕に何を見ているんだ。どんな思いを感じている?)
ナガミネが駆け寄ろうとし机の足にぶつけたのか苦悶の表情を浮かべるも直ぐ気持ちを立て直しやってきた。それにヤス、ミツ、マイコちゃんも自然と集まる。それを目にし、胸の奥底から形容しがたい何かが込み上がり僕は思わず、
「みんな・・・ありがとう」
口をついた。
「どういう意味だよ!お前・・・ユウレイと心中でもする気じゃねーだろうな・・・」
僕の何を見てそう思ったんだ。
「マッキー落ち着いて」
マイコちゃんは声をひそめた。
「マーちゃん・・・」
ヤスが珍しく真剣になっている。
ナガミネは言葉にならないようだ。
眉を八の字にし目を潤ませ僕をただジッと見つめ、言葉にならない言葉を発している。
口火を切ったのはミツだった。
珍しく怖ず怖ずと尋ねる。
「色々と聞きたいんだけど・・・時間あるかな」
応える時間はない。
「いかなきゃ」

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